全従業員対象の定量のデータから、活力ある組織に向けた本質的な課題を抽出します。
事例研究・コラム

Vol.13 職場の活力と親密度

                    
NEOS-Basic

 意識調査を実施する目的は各社によってさまざまあると思うが、よく聞かれるものの一つに職場の活性化が挙げられる。シニア層の増加や部門もしくは業務の細分化によるコミュニケーション不足など、各社によって事情は異なっているが、多くの会社で関心の高いテーマではないだろうか。

 従業員意識調査『NEOS』では、『職場の活力』について、目標達成への関心度や業務に対する取組み姿勢など、8項目で測定している。質問の聞き方は、「あなたの職場では~」となっており、回答者本人ではなく、職場全体の活性状況を客観的な視点で評価するものとなっている。(表1)は、2008年以降に調査を実施した企業71社約320,000名のデータを示したものだが、『職場の活力』は5点満点中3.31、評価基準ではかろうじて「まあ良好」(※表2参照)と、決して高いとは言えない水準である。

 この『職場の活力』を高める際、併せてウォッチする必要があるのが『職場の親密度』である。『職場の親密度』は、仲間同士の助け合いがなされているかなどを測定する領域で、例えば、『職場の活力>親密度』の場合、活力が高い一方、チームワークが不足している状況が推定され、職場内の雰囲気や一体感の醸成で課題があるのではないかということが疑われる。これとは逆に、『職場の活力<親密度』の場合、“仲良しクラブ“に陥っている可能性があり、これも望ましい組織の状態とは言えない。すなわち、職場の活力と親密度は、双方が高次でバランスがとれた状態であることが望ましく、どちらか一方だけが高い/低い状態の場合、改善に向けた取組みが求められる。管理部門や製造部門など、担当する業務によっては、必ずしも活力が高くある必要のない部門もあるため、属性の違いも考慮した上でスコアを判断する必要があるが、(表1)を見る限り、多くの企業ではまだまだ”仲良しクラブ”の傾向が強いことがわかる。

 経営陣や管理職など、属人的な要因もあるかと思うが、これを読まれている方は、自社がどちらに偏りがあるか、是非一度考えてみてはどうだろうか。


(表1)
従業員1,000名以上の企業71社約320,000名分データ
内訳:製造業34社、非製造業37社

(表2)

スコア(※5点満点)
評価目安
4.00 以上
非常に良好
3.50~3.99
良 好
3.30~3.49
まあ良好
3.00~3.29
やや問題
2.50~2.99
問 題
2.50 未満
非常に問題


株式会社日本経営協会総合研究所 研究員 吉川 和宏

【経歴】
大学卒業後、金融機関勤務を経て、(株)日本経営協会総合研究所入社。現在は、主に従業員意識調査およびコンプライアンス意識調査を担当。調査から得られる数値情報を基に、各企業の組織改善のための指導・支援を行っている。産業カウンセラー。

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