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事例研究・コラム

第2回 「ダイバーシティは何種類かありそうだ」

                    
NEOS-Diversity

ダイバーシティとは何を指すのであろうか。インターネットで『ダイバーシティ』と検索すれば、まず『女性活躍』が出現する。日本のダイバーシティ推進のお膝元である経済産業省で挙げられている『ダイバーシティ』も、ほぼ『女性活躍』である。

しかし、私たちの働く現場では、
「50代従業員が多数を占めており、彼らのキャリアをどのように活用すべきか」
「お客様対応の最前線は、非正規従業員の力に頼っている」
「こころの病気などで支援を必要としている人が増えてきた」
「子育て世代の女性の職場復帰は進んだが、男性社員の育児には協力的ではない」
「価値観(性格や個性、生き方、性的志向(LGBT)、宗教・信条など)が多様化してきた」
などを目の当りにし、『ダイバーシティ=女性活躍だけではない』と感じる人も多いのではないだろうか。

ダイバーシティに関して、欧米では40年ほど前からの研究結果が大量に蓄積されており、入山章栄氏は、ダイバーシティを内容と目標から2つのタイプに分類している(表1)。


表1. 2タイプのダイバーシティ

以上から、各社の業種業態の違いによって、優先すべきダイバーシティは異なると推定される。また、ダイバーシティは、女性や外国人だけでなく、何種類か存在することが推定される。

そこで、私たちは、弊社従業員意識調査の顧客である4社6名のダイバーシティ推進担当者にインタビューを行った。インタビューでの質問内容は、表2のとおりである。


表2. インタビューの質問内容

【インタビューの結果】
インタビュー結果を取りまとめた結果、以下の2点が導き出された。
第1に、各社によって、ダイバーシティの優先順位が異なっている。また、社内においても、本社、工場、事業所内で優先すべきダイバーシティは異なっている。
第2に、ダイバーシティ経営のためには、経営陣の本気のリーダーシップが不可欠であるが、『上司の理解不足』『職場の同調圧力』が隠れた抵抗勢力であることが指摘された。


そこで、NOMA総研『ダイバーシティ意識調査』では、7種類のダイバーシティを取り上げることとした。

●多様性(属性の違い)
「女性」
「外国人」
「シニア層」
「就業形態の違い」
「身体のハンディキャップや、こころの病気のため、支援を必要としている人(以下、障がい者)」

●多面性として
「多面的な個性や価値観の違い(性格や個性、生き方、性的志向(LGBT)、宗教・信条など)」
「職務経験(キャリアの違い)」



次回は、ダイバーシティの実態と『当事者意識』を紹介する予定です。

【第2回のまとめ】
●インタビュー結果を取りまとめた結果、「各社によって、ダイバーシティの優先順位が異なっている」「社内において、本社、工場、事業所内で優先すべきダイバーシティは異なっている」ことが指摘された。
●ダイバーシティとして、7種類を取り上げることとした。


(株)日本経営協会総合研究所 主任研究員 山根 郁子

奈良女子大学文学部卒業後、大手サービス業にて支社勤務を経て、経営企画、内部監査を担当。同社退社後、(株)日本経営協会総合研究所に入社。主に従業員意識調査、コンプライアンス意識調査を担当。内部監査の経験を生かし、仕組みや制度にとどまらない、健全な組織風土と個人の自律を支援している。筑波大学大学院人間総合科学研究科修了。修士(カウンセリング)。
公認内部監査人(CIA)。公認不正検査士(CFE)。経営倫理士(第15期)。産業カウンセラー。

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